163 お引越し

引越ししたのは、人ではなく樹木。
この場合、移植というのでしょうか。

ソフトマシーン美術館の敷地に植えられていた夏ミカンと八朔の木。
敷地内に新工場を建設するために、伏見樹脂に移植することになりました。

この夏ミカンと八朔の木は・・・
社長の母上が、伏見家にお嫁入りした時にはすでにあったそうです。
ざっと計算しても、樹齢100年近くになる木です。
社長が生まれた時から、当たり前のように存在していました。
ソフトマシーン美術館は、社長のご両親の別宅跡地に建てられたので、幼い頃は木の周りで遊んだり、果実を食べたりしていたのかもしれませんね。

老木ゆえ、伏見樹脂に根付いてくれるかどうか。
重機を使っての移植。
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しっかり水を与えなければいけないとのこと。
給水車まで用意しました。
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しかし、放水の勢いが凄すぎて、隣の駐車場の車に水がかかってしまうので・・・
バケツでの水やりに。
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たっぷり水を与えた後は、空気を抜く作業です。
この作業をやらなければ、上手く根付くことができないそうです。
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この日の気温は、30度に手が届く真夏日のような日。
おじさんたちは流れる汗を拭きながらの作業です。
暑い夏を乗り切るために、しばらくは水やりは欠かせないとのこと。

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この夏ミカンと八朔の木・・・
100年間、植物の営みを粛々と行い、定められた場所から静かに世界を見守り、すべてを受け入れてきたんだなぁと。
そして、100年間ずっといた安定の地から、自分の意思とは関係なく、知らない土地に移されてきても、与えられたところで一所懸命に生きようとしている。
なんか、感動する。

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